認知症にも「病識」はある。だからこそ周りの気遣いが重要

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病識とは?

あまり聞き慣れない言葉かと思いますが、簡単に言いますと「自分が病気とは思っていない」事です。

 

看護用語になるのですが、「○○さんって病識ないよね」というのは、この事を指します。糖尿病があるのに甘いものを食べすぎたり、インスリンの注射をせずに血糖コントロールができない場合や、アルコール依存症なのに、自身はアルコールに依存していないと考えて酒やビール、はては料理酒まで手を出してしまいます。

 

あとは精神疾患者に多く見られます。

 

「自分はおかしくなっていないのに、周りがおかしいと決めつける。」「私は病気じゃないのに、無理やり病気にしてオリのついたところへ放り込もうとしている」と他者との認識の違いに理解を示さない場合が多々あります。

 

認知症にも病識はある?初期の場合はある。

アルツハイマー型認知症(特に若年性の場合)は初期の頃、病識がある事が多く見られます。(有名なところですと「明日の記憶」や「アリスのままで」というアルツハイマー型認知症を題材にした映画ですので、ご興味のあるかたはご覧ください。)

 

逆に、脳血管性やレビー小体性認知症には病識が最初からないことが特徴で、これは時が経っても変わりません。

 

しかし、アルツハイマー型認知症だとしても、症状が進むのは極端に早く、有効な対処をしなければ坂道を転げ落ちるように症状は悪化します。その為、まずは専門医に相談し早急な診断を受け、薬物治療やリハビリなど行うことで、進行を遅らせる努力が重要です。

 

認知症で病識が欠如するケース

認知症は、進行するに従って病識の習得が難しくなってきます。アルツハイマー型認知症は特に最初は病識があるものの、どんどん物事を忘れていく自分に葛藤し、またそれを受け入れることが出来ず混乱してしまうことが多々あります。

 

脳血管性型は、脳の血管の一部が破裂もしくは脳梗塞を発症することで、脳がダメージを受けることで認知症を発症します。それに対して、アルツハイマー型は脳自体の萎縮・脳室の拡大が見られます。

 

これはどういうことかといいますと、アルツハイマー型は記憶を司る部分が侵されていきますので、5分前の行動や昨夜食べた食事の内容、病院にいるのに自分がどこにいるかわからない等の症状があり、新しい記憶はどんどん失われます。

 

この事により、「自分は病気にかかっていない」「周囲が勝手に病気にしているんだ」と思うようになるのです。

 

まとめ

現在日本での認知症患者は、2012年現在で約462万人と言われています。TVやインターネットでも認知症の文字を見ない日はないと言っても過言ではありません。

 

ですが「うちの親に限って」「うちのおばあちゃんに限ってそんなことはない」と病院受診をしないケースが多くあります。また、「もし認知症だったら周りに知られるのが恥ずかしい」と家に引きこもってしまい、症状が悪化するケースもあります。

 

どの病気でもそうですが、早期発見早期治療が認知症ケアには最も重要です。本人に病気を知ってもらうだけではなく、家族も認知症を理解することで、より良いケアに結び付くと言えます。

 

そのためには、ユマニチュードの知識も身に付けておくべきでしょう。
>>「ユマニチュード」とは?認知症への効果や実践方法など

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